不動産開業の流れ

開業資金の準備

POINT

  • 開業当初は680万円程度の資金が必要
  • 自己資金は340万円程度必要
  • 自己資金が不足した場合は、贈与か出資を募る

開業資金の準備

①開業資金はいくらくらい必要か

例として、自分1人で、事務所の月額賃借料が6万円程度の小さな事務所を1か所だけ賃貸して開業したとして、開業当初必要となる費用を計算してみます。

ケーススタディ

◆開業までにかかる費用

① 事務所賃貸関係費                 70万円
② 事務所の備品(デスク、パソコン、電話機等)    60万円
③ 事務所消耗品(会社印、名刺等)          10万円
④ 会社設立・宅建手続き費(専門化報酬+税金手数料) 50万円
⑤ 業界団体加入関係                190万円
                        合計380万円

この他に、会社を運営していくためには、半年程度は、全く利益が上がらないことを想定しておく必要があり、当面の運転資金は確保する必要があります。1月当たりの運転資金が50万円とすると、6か月で300万程度は必要となります。
合計すると、開業に際して必要な資金は約680万円程度となります。

これはあくまでひとつの例であるため、全てを想定することは出来ません。内装工事は、知り合いに頼んで安く上げることも可能でしょう。デスク等は中古品でもいいかもしれません。当初の開業のときはお金がどうしてもかかりますので、できるだけ出費を抑える工夫が必要です。


②自己資金はいくら必要か

自己資金は、不動産業に限らず、開業に際して必要な資金の半額程度は必要とされています。上記の例ですと、680万円の半額340万円程度は、起業の際に用意しなければならないこととなります。残りの半額程度は、金融機関から融資を受ける方法でまかなうことが可能です。

◆自己資金が不足している場合

自己資金が不足している場合は、①資金援助(贈与)をしてもらう方法、②出資してもらう方法の2つの方法があります。他社から借入れる場合は、ここで言う自己資金にはカウントされません。贈与の場合は、贈与税がかかる場合がありますので、その申告を忘れずにします。


③資金調達の方法 ~出資と融資の違い~

出資とは、簡単に言うと、会社に資金提供をしてもらう代わりに、株(株式)を発行して株主になってもらうことです。この株主が出した金銭を資本金といい、この資本金は基本的に株主に対して返済しなくてもいいお金です。株主は株を持つことによってその会社の支配権を得ることができ、会社が儲かったときに、配当という形で、儲けを分配してもらうことができます。

他方、融資とは、お金を他人から借入れることです。資金提供をした人は株主と違い、会社の支配権を握ることはありません。ただ、あまり借入金が多くなると、実際の問題として、借入金の返済を要求することで、実質的な会社の支配権を握ることはあります。融資は借入金ですので、借入れた金銭(元本)に利子(利息)を加えて、ある程度決まった期間に返済することが必要となります。

ケーススタディ

◆税金

一般に金融機関以外から借入をした場合、特に親族や知り合いから借入をした場合、よく言われる「あるとき払いの、催促なし」といった形が多く見受けられます。特に返済期限を決めず、貸した側からも請求をしないということです。こうなると税務当局から、実質的には、お金の貸し借りではなく、贈与(お金をあげた。)であると判断され、多額の贈与税をかけられるおそれがあります。

このようなことがないように、親族間でのお金の貸し借りであっても、①キチンとした借用証書(金銭消費貸借契約書)を取り交わす、②借入と返済は銀行口座を通して行う(お金の流れが証拠に残るようにする)、③一定の期間ごとに返済を行い、返済ができない場合は新たに金銭消費貸借契約書を作成しなおす、といった方法で節税が可能となります。もちろん書面を作るだけではなく、実態も作成した書面のとおりにする必要があります。

◆結局のところどちらがいいのか

一般的に、自己資金が不足し、資金を外部から調達する場合は、融資(借入)を選択する会社が多いようです。この理由としては、せっかく作った自分の会社を他人に乗っ取られたくないのが起業した人の心理です。

また、外部の株主がいる場合は、事業が成功したときには必ずといっていいほどその利益を分配するときにトラブルとなります。
起業した人は、「何で自分が汗をかいて稼いだお金を、お金だけ出して何もしていない株主に渡さなければならないのか?」という疑問がわいてきますし、株主からみれば、「自分が出資しなければ会社は事業をできず、利益も生み出せなかったんだから、分け前をよこせ!」となります。

また、経営者は、「会社の貯金を増やして安定的した経営をしたい!」と考えますが、株主は目の前にお金があれば「それをよこせ!!」と考えます。会社が儲かれば儲かるほど、このトラブルは多く見受けられます。

会社の支配権は議決権のある株式の3分の2以上あれば、全て握ることができます。
よほど信用できる親兄弟でなければ、株主にしないほうが、後々のトラブルを防ぐためには無難な方法と考えられます。

◆それでも、出資を募って資金提供を受けたい!!

株式の3分の2以上を超える資金提供を受ける場合に会社の支配権を確保するためには、出資ではなく借入金として、資金提供を受けるのが一般的な方法ですが、このほかに、少し特殊な方法ですが、以下の方法があります。

① 会社に対する資金提供ではなく、代表者個人として借入れ、その資金で代表者が会社の株を買い入れる。
② 議決権のある株式ではなく、議決権のない特殊な株式(種類株式)を発行する。

④開業後、助成金の申請を忘れない

助成金は、国や都道府県、市区町村が、一定の条件を満たすと、支出金の一部を後に援助してくれる制度です。助成金は出資や融資と異なり、配当や返済をする必要がありません。とても有利な制度があるので、事業計画書を作成する時点で、その計画に入れましょう。
主な助成金はコチラ



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